日常会話
「そういえばさぁ、お花見・お月見とは言うけど、お雪見とは言わないよな?」
「「「はぁ?」」」
目の前のアンテナが突然口走った事に反応が追いつかない。というか追いつきたくない。
こういう時は状況整理が明暗を分けるといっても過言ではない!
俺は相沢祐一。ここは教室。周りは美坂チーム(命名・某アンテナ)の面々。そして目の前には突然意味不明な事を口走ったアンテナ。
……確認OK。
「……確かに意味不明よね」
「俺の思考を読まないで欲しいんだが……」
声の方に目を向ければ、そこにいるのはとーぜん香里だった。
「思考を読むな、って自分で口に出しておいてそれは無いんじゃない?」
「もしかして俺ってまた……」
「うん。ばっちり口に出てたよ、祐一」
くっ!名雪にまで言われてしまったか……
「なんか酷い事言ってない?」
「気のせいだぞ……っと何の話をしてたんだっけか?」
何気にまた考えている事を口走ったのはスルーだ。
「お花見・お月見とは言うのに何故お雪見と言わないのか、と言う事だ」
「言われてみれば確かにそうだな……」
「そんな事言ったら、月見だんごと雪見大福はあるのに花見なんとかって言うのはないよ?」
「名雪……雪見大福は商品名よ」
「えっ!そうだったの?私、知らなかったよ……」
「この天然はほっといて話を進めた方がいいよな?」
「いちいち付き合ってたら進むものも進まなくなるわ」
「う〜……二人とも酷い事言ってない?」
「「気のせいだ(よ)」」
俺と香里のセリフが見事にユニゾンする。シンクロ率100%、なんちて。
それにしてもこれを言う時って息がピッタリだよな。
「そんな…… 息がぴったりだなんて……」
「何故そこで頬を赤らめる……」
「お前、本当に自覚無いのな……」
むぅ…… すの、じゃなくて北川にそんな事言われるとは、祐ちゃんしょっく。
「名前を間違えるな。そして、気色が悪い」
あぁ…… もう良いや。きっとこの癖は一生直らないんだ……
「と言うわけで、オレは不貞寝する。後は頼んだ、名雪」
「うん。わかったよ、祐一」
そして俺は机に突っ伏して意識を閉じる。
なんか、ちょっと待て!寝るな!とか聞こえるけど良いか。
ちなみに香里は未だにトリップ中であった事を補足しておく。
「俺の疑問はどーすればいいんだぁ〜!」
勝手にしろ。
後書きかなぁ?
作者・柴川シロ(以下、シロ)「やばい……」
北川「何がだ?」
シロ「こんな物を書いてしまった自分の精神状態が」
北川「だったら何でこんな物書いたんだ?」
シロ「このサイトの管理人のでっきぶらしとはリアルで腐れ縁なんだが……」
北川「それがどうしたんだ?」
シロ「何かの拍子にテーマを決めて三日で何かを書こう、と言う話になったんだ」
北川「はぁ?」
シロ「で、出来たのがこれ」
北川「………ちなみにテーマは?」
シロ「『雪・月・花』だ」
北川「………」
ドドドドドドドドドドドド、バァーン!
(↑走ってくる音) (↑ドアを開け放つ音)
香里「ちょっと、何よ、これ!」
シロ「多分、日常会話の1シーン。」
香里「そうじゃなくって、何で私が栞みたいな事になってるのよ!」
シロ「いいんじゃないの?姉妹だし」
名雪「私の扱いも酷いと思う〜」
シロ「……どーせ名雪だし」
名雪「う〜…… 私、こんなんじゃないよ〜」
祐一「十分あんな感じだと思うが……」
香里「最低ね。こういう輩は一から根性叩きなおさないと」
シロ「あの〜…… メリケンサックなんて年頃の女性の持つ物じゃない気が……」
名雪「そうだよね〜。地獄を30週ぐらいはしてもらわないと」
シロ「そのオレンジ色の軟性食物はシャレにならないからやめてください」
北川「そうそう。と、いう訳で死んでくれ」
シロ「お前は別に怖くない」
北川「ふっ…… 昨日までの俺と思うな!マックスピィーード!!!」
シロ「ビューティフルジョー!?」
香里「あら、北川君もなかなかやるわね」
名雪「私達の出番は無さそうだね〜」
シロ「がふっ…… ここで声優ネタを持ってくるとは…… 不覚……」
名雪「でも、ネタのわかる人少なそうだよね」
香里「所詮北川君だしそれで良いんじゃない?」
名雪「そうだよね〜」
北川「諸悪の根源を砕いた筈なのに俺の扱いは酷いまま……(泣)」
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